01 8月 2014

9日目 ガースベーク城(Kasteel Gaasbeek)


リールを拠点として毎日のようにフランスからベルギーへ。

今回初めて訪れるガースベーク城(Kasteel Gaasbeek)に向かいます。


ミシュランのルートマップではリールからおよそ1時間10分。

ブリュッセルの南西12㎞にあります。

前回ブリュッセル市内のセルフケータリングに滞在したので

今回ブリュッセルの観光は外して郊外の面白げな古城を目指しました。

目的地を決めたらカーナビに登録して出発です。


石畳の上を運転する時は、スピードも出しにくく、

飛行機に乗っていて気圧が変わる時のような音が響き、長くは走りたくない道です。

地平線が見える田舎町を走り抜けます。
工事中
大掛かりです。砂埃がすごいのなんの。車がお化粧したみたい!
道中、この道で本当に合っているのか不安になりながらも目的地に到着しました。

入り口の門
門の所にあった看板、かなり広いお城と見受けられます。
この門の所にバス停、門を背に飲食店(Kasteelstraat 37)があり、

その横が広い駐車場、そちらに車を停めて城内に向かって歩きます。

 

歩く、歩く。長く広く続く道。涼しくいい風。緑の香りもあり、森林浴が出来ます。

お城の周りを40haの森が取り囲んでいるそうです。

 

入り口を入り、お城が見えるまでこんなに距離があるとは思いませんでした。

自然豊か
ひたすら道に沿って歩くのみ
やっと城が見えてきた!
 

ガースベーク城(Kasteel Gaasbeek)の歴史は古く、

13世紀に領主ブラバント公の城として築城され、数度再建されました。

城内の16室が19世紀調の内装になっていて、

現在は博物館として開放されています。

地球の歩き方のガイドブック(ガースビーク城と表記されています)によりますと

「有名なエグモン伯が死刑になる直前まで、約3年間住んでいた城」だそうです。

有名な方もろくに知らない無知な私ですが…

先に一言でこのお城の感想を言うとなると「不気味だけど、面白い!」です。

左に見える池が先ほどの池。人が小さく見えます。距離感が分かるかしら。
城の正面入り口。ブリューゲルもこの城門をくぐったのだろう。
 

この広大な庭の芝もきれいに刈られています。緑の蔦と茶色の建物の色合い見事。

井戸もお花が飾っています。

4桁数字を登録して荷物を入れる電子式のロッカー(無料)があり、

私がいつも持ち歩いている大きなリュックはそちらに入れるよう案内されます。


入場料は10ユーロ。

チケットを買うと頂ける封筒。「Open me」何だか面白そう。


封筒の中にはお城のマップや、関係者のイラスト、解説が入っています。

入り口はこちら、らしい矢印の看板に沿って進んでいきます。

城内には15~16世紀の美術的価値の高い調度品をはじめ、

絵画やタペストリーなども多数展示されています。

各部屋にはテーマがあり、各所に中世美術の博物館としても楽しめる
不気味さを感じ始めた部屋
このお方、ずっとお客さんを待っているのだ。

「バラを一厘お供えください。」と。
人形かと思ってしまったこの女性、びっくりしました!

「えっ!どうするの?」と言うと、こうやるのよ、と無言で教えてくれました。

バラは生花。本物でした。

ステンドグラスでなく、貼られた赤いシート。
不気味な部屋を出たところの窓。博物館というよりテーマパークのようです。

今度は編み物をしている女性!これも本物。
天井から吊り下げられたベッドと白い布が各所に。

赤い椅子が強烈。
おっと迷った!どっちだ?!

今度は緑の椅子の部屋
またも城関係の人か?と思いきや観光客でした。
白のバスルーム
案内は全て矢印が道しるべ

暗くひっそりした広い部屋に仕掛けが!
天井に映し出される映像
お城から中庭を見下ろす。

面白みのあるお化け屋敷のようなお城でした。

ここの城主であった軍人であり政治家のエグモン(エフモント、エグモント)伯は

ブリュッセルで死刑になったというだけに、主(あるじ)の悪霊がいないかしら?

不吉なことも想像しながら見てまわるのもスリリングで楽しめました。

これぞフランドルという美しい田園風景が広がる
ピーテル・ブリューゲルがこの城の中庭のイタリア式庭園からの眺めを

連作の「穀物の収穫」に描いたと言われています。

美しく整備された庭園
広々とした敷地に池が点在

中は薄暗く、骸骨があったり、死神のような人形があったのが嘘のように

外は清清しく最高のピクニック日和。

現実の時に戻ったかと思っていると、傍をスタスタと歩く見覚えのある女性。

「アレ?さっき、城内のお化け屋敷?!で薔薇を差し出してくれたおばさんだ!」

また過去にタイムスリップしたかのようで昔と今を遊べる、不思議な場所でした。

大人が楽しめます。子供は…!? 外でいい空気をすって走り回って遊べそう。

やっぱり新しい場所を開拓して良かった!

観光客が非常に少なく、城内も今まで見たことのない展示内容でおススメです。



住所 : Kasteelstraat 40 - 1750 Gaasbeek
電話 : +32(0)2 532 43 72

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